ワシントン条約や国内法を分かりやすく解説
海外から商品を輸入して日本国内で販売するビジネスには、大きなチャンスがあります。しかし、どんな商品でも自由に日本に持ち込めるわけではありません。
日本の法律や国際条約によって、「輸入が全面的に禁止されているもの」や、「特定の条件や手続きをクリアしなければ輸入できないもの(制限貨物)」が厳格に定められています。
これらを知らずに輸入しようとすると、貨物が税関で没収されたり、積み戻し(海外へ送り返す)になったりするだけでなく、法律による処罰の対象になることもあります。
今回は、輸入ビジネスを始める前に絶対に押さえておきたい「輸入禁止・制限貨物」の代表例を分かりやすく解説します。

1. 法律で完全に禁止されている「輸入禁止国・貨物」
関税法第69条の11により、以下の貨物は日本への輸入が全面的に禁止されています。
- 麻薬・向精神薬・大麻など:医療目的などの例外を除き、持ち込みは犯罪です。
- 拳銃・小銃・砲などの銃器:公安の安全を脅かすものは厳しく規制されます。
- 偽造通貨・変造通貨:お札や硬貨のコピー、偽札などです。
- 知的財産権を侵害する物品:偽ブランド品、コピー商品、海賊版DVDなどです。
- 児童ポルノ、風俗を害する物品:公序良俗に反する書籍や映像などが該当します。
これらは税関の検査で発見された場合、即座に没収などの処分が行われます。
2. 国際条約による制限:「ワシントン条約」
地球上の絶滅のおそれのある野生動植物を保護するための国際条約です。
- 動植物そのもの:珍しいトカゲ、鳥、熱帯魚、サボテンなど。
- 動植物を使った製品:ワニ革のバッグ、象牙の印鑑、毛皮のコート、漢方薬(トラの骨やジャコウを含むもの)など。
【注意点】
高級な革製品や化粧品、サプリメントの原料に、規制対象の動植物が使われているケースは少なくありません。輸入には輸出国の政府が発行する「輸出許可書」などが必要となり、手続きが非常に複雑です。
3. 国内法による制限①:「食品衛生法」(食品・食器・おもちゃ)
日本国民の「食の安全」を守るための法律です。口に入るものだけでなく、触れるものも対象になります。
- 食品全般:生鮮食品、加工食品、お菓子、調味料、飲料など。
- 食器・調理器具:お皿、コップ、フライパン、箸、さらには食品製造機械など。
- 乳幼児向けのおもちゃ:乳幼児(6歳未満)が口に接触することを想定したおもちゃ。
【注意点】
これらをビジネス(販売・営業目的)で輸入する場合、厚生労働省の検疫所に「食品等輸入届出書」を提出し、審査や検査をクリアしなければ通関できません。
4. 国内法による制限②:「植物防疫法」・「家畜伝染病予防法」(検疫)
海外からの病害虫や家畜の伝染病が日本に侵入するのを防ぐための法律です。
- 植物防疫法(植物検疫):生鮮の果物、野菜、切り花、穀物、一部の乾燥木材など。土が付着しているものは輸入できません。また、地域によって「輸入禁止」に指定されている果物や野菜もあります。
- 家畜伝染病予防法(動物検疫):肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)、ハム・ソーセージなどの肉加工品、卵など。
【注意点】
輸入時には、輸出国の政府機関が発行した「検査証明書(植物検疫証明書/衛生証明書)」の添付が必須です。これがなければ、日本の空港や港で検疫を受けることすらできず、廃棄か積み戻しになります。
5. その他の主要な制限貨物
- 医薬品医療機器等法(薬機法):医薬品、化粧品、サプリメント(医薬品成分を含むもの)、医療機器、美容機器などは、厚生労働省の許可や承認が必要です。
- 化学物質審査規制法(化審法):工業用の化学薬品や、特定の化学物質が含まれる製品(塗料や接着剤など)は、事前届出が必要です。
まとめ:トラブルを防ぐために、まずは「通関業者 LIF」へご相談を!
「一般的な雑貨だと思っていたら、実は輸入制限がある成分が含まれていた」
「検疫に必要な書類が足りず、貨物が港で止まってしまった」
輸入ビジネスでは、こうした法律や条約の確認不足によるトラブルが後を絶ちません。仕入れ代金を支払った後に輸入できないことが判明した場合、ビジネスに大きな打撃を与えてしまいます。
国境を越える貨物の法律判断や手続きには、高度な専門知識が必要です。
「この商品は日本に輸入できる?」「どんな書類を準備すればいい?」と少しでも不安に思われたら、まずは税関手続きのプロフェッショナルである通関業者 LIFへお気軽にご相談ください。安全でスムーズな輸入ビジネスを全力でサポートいたします。



